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KAIT-CRONOSは、神奈川工科大学(KAIT)の超広帯域ネットワーク研究センターの丸山充特命教授が主導する研究プロジェクトです。このプロジェクトは[JST CRONOS]委託研究の「広帯域インラインコンピューティングの実現(JPMJCS24N9)」の中で、SRv6とDPDKを使用したインラインネットワークコンピューティングで8K+メディアストリームの高速・低遅延処理を可能にするソフトウェアベースプラットフォームを構築しています。
2025年度は、小原泰弘客員研究員が主導して、SRv6ソフトウェアルータの開発を進めており、基盤技術としてDPDKを活用しています。DPDKは、CPUのコアリソースやNICをOSから切り離し、ユーザ空間から直接処理することで高速化を図ることができますが、動作中は内部状況が把握しにくく、プログラム開発には専門性が必要でした。そこで我々は、DPDKのスレッドの動作を対話型に制御可能なShellとDPDKスレッド実行環境(sd-plane)から構成される「DPDK-dock 開発環境」を新たに設計・構築し、OSSとして公開します。本環境を用いることで、高速なソフトウェアスイッチ・ルータ機能、ファイアウォールのようなセキュリティ機能、映像処理機能などの複数のDPDKソフトウェア資産の開発に寄与することができます。
本研究プロジェクトでは、インラインネットワークコンピューティングを活用してネットワークと計算リソースをシームレスに統合し、自律的な機能連携を促進するアーキテクチャフレームワークを提案しています。このアプローチにより、ネットワークと計算リソース間のリアルタイム連携が可能となり、高速・低遅延処理を実現します。さらに、ネットワーク状態をアプリケーションやユーザー端末側と共有するシステムを導入し、より合理化された適応的なネットワーク運用を促進します。
- IETF SRv6 End.ANを使用した標準化の促進、障害時の処理継続を確保する動的リソース割り当てを支援するコントロールプレーンの標準化を含む。
- DPDKを使用したソフトウェアルーター部分とCPU処理の融合、データ転送の最適化により、1Tbpsの超高速性能と1μs未満の低遅延を実現。
- 広域テストベッドでの様々なアプリケーション実証実験により早期社会実装を促進し、プラットフォームをOSSとして提供。
- sdplane: DPDK-dock開発環境
- リポジトリ: sdplane-oss
- 機能:
- DPDKによる高性能パケット処理
- ACL、LPM、FIB対応のレイヤー2/3転送
- テスト用内蔵パケットジェネレーター
- TAPインターフェース・VLANスイッチング対応のネットワーク仮想化
- CLI管理インターフェース
- コア別ワーカーによるマルチスレッディング
研究代表者: 丸山充特命教授
所属機関: 超広帯域ネットワーク研究センター, 神奈川工科大学(KAIT)
コンタクト先: sdplane [at] nwlab.org